Monthly Red Journeyは、毎月発刊のトピックレターです。
これまでのレッドジャーニーの発信の中から、特定のテーマに基づいてトピックを集め、紹介します。
今回のテーマは「大企業が始める仮説検証型アジャイル開発の手がかり」です。
目次
誰が、取り組みを始めるのか
企業が変化に適応し新たな価値を創出し続けていくためには、常に未知の領域へと向き合い、事業やサービス、プロダクトの本質を問い続ける「探索」と「適応」の動きが不可欠です。
「探索」と「適応」を両輪とする「仮説検証型アジャイル開発」でプロダクト開発に取り組もうとすると、様々な課題にぶつかるでしょう。
中でも、伝統的な大企業で「仮説検証型アジャイル開発」に取り組むには、特有の難しさがあります。
長年の成功パターンに基づいて定着し固定化した「効率化への最適化」、それを補強する既存事業の盤石さ、さらには複雑で制約が多い社内事情などが、取り組みの難易度を高めます。
そんな中、取り組みを始め進めていくために、どんなことが手がかりとなるでしょうか?
DXをはじめとした新しい取り組みを大企業で推進する際、組織がとる体制として、主体となる新設部署を置く「組織新設型」と、既存の事業部門が主体となる「既存組織推進型」があります。
それぞれにメリットと課題がありますが、私たちは既存組織である「情シス」部門が主体となって取り組むことを提案します。
「情シス」部門には、これまでの業務を通じて、複雑化した社内事情や制約に詳しいという強みがあります。
また、仮説検証型アジャイル開発が育まれた土壌である「ソフトウェア作り」との距離感が近い人材がいるため、「作る」取り組みを始めやすい場合が多いでしょう。
一方、既存事業との距離感の近さゆえにかかる制約(しがらみ)の強さが課題となります。
次の項目で、もう少し詳しく解説していきます。
情シス | 新設部署 | |
---|---|---|
強み | ・ソフトウェア作りとの距離感が近い人材がいる ・社内事情や制約に詳しい | ・既存事業とのしがらみがない |
課題 | ・既存事業とのしがらみが強い ・既存事業と意図的に距離を置く必要がある | ・人材確保から始めなくてはならない ・社内事業部門との関係構築から始めなくてはならない ・「作る」取り組みを始めるまでのハードルが高い |
どんなことに取り組まなくてはならないのか
「情シス」が主体となり仮説検証型アジャイル開発に取り組む際、大きな課題となるのは「既存のしがらみ」です。
ソフトウェア作りとの距離感の近さは、取り組みが始めやすいという強みであると同時に、ソフトウェア作りで培われた進め方や取り組み方に引っ張られやすいという危険性をはらんでいます。
つまり、「手持ちの武器による誤謬」が起きやすくなります。
探索適応のはずが、綿密な計画を立てる計画駆動になってしまったり、プロダクト作りのはずが、要件通りの開発をするソフトウェア開発になってしまったりしがちです。
あらためて、ソフトウェア開発とプロダクト開発の違いに目を向けてみましょう。
両者は表面上は同じように見えますが、狙いや期待(価値)、必要となる前提、担い手などあらゆる面で違います。
「プロダクト作り」でありながら「ソフトウェア作り」に固執すると、コミットメントの対象が噛み合いません。
「手持ちの武器による誤謬」を防ぐには、従来の開発にアジャイルを取り入れるのではなく、仮説検証型アジャイル開発を「前提」とすることが必要です。
どのようにして始めればいいのかを、次の項目で見ていきます。
何から始め、どう進めるのか
仮説検証型アジャイル開発を前提としてプロダクト開発に取り組むには、何から始めればいいでしょうか?
「仮説検証」からでも「アジャイル開発」からでもなく、まずは「チームで動くこと」を目指しましょう。
アジャイルの基本は回転でありチームです。
チームで取り組むことによって自律性を高め、適応の回転を効果的に得られるようにします。
理想は、仮説検証もアジャイルも「一つのチーム」として取り組むことです。
※チーム作り、チームで取り組む仮説検証型アジャイル開発について詳しくは、書籍『チーム・ジャーニー』~逆境を越える、変化に強いチームをつくりあげるまで をぜひご参照ください。
仮説検証型アジャイル開発のうち「仮説検証」とは、選択肢を十分に広げた後に絞ること、「アジャイル」とは、構想を早く形にしてフィードバックを得ることと言えます。
ゼロからプロダクト作りを始めるのであれば、まずは「仮説検証」から取り組みましょう。
次の段階として、仮説検証の結果をアジャイルに繋げます。
※仮説検証型アジャイル開発の段階的な進め方について詳しくは、書籍『デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー』 組織のデジタル化から、分断を乗り越えて組織変革にたどりつくまで をぜひご参照ください。
探索適応とは、プロセス(手順)ではなく終わりなきジャーニー(旅)です。
プロセスそのものではなく、プロセスを決めるための「軸」を捉えるべく、チーム、組織に探索適応し続けられる「仕組み」を宿すことを目指しましょう。
▼参照
事例〔1〕
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦─ニッセイ情報テクノロジー株式会社
大企業で始める仮説検証型アジャイル開発の事例として、ニッセイ情報テクノロジー株式会社様の取り組みを紹介します。
ニッセイ情報テクノロジー株式会社様では、2022年4月、デジタル戦略に基づいた新規ソリューション開発に向けてローコードやアジャイル開発、仮説検証型アプローチなど新たな技術を研究する「InsurTech 推進室」(ラボ)を設立されました。レッドジャーニーは設立からの一年間、伴走支援を行いました。
ラボ設立の背景として、どのような課題を捉えられていたのでしょうか?
幾つかのプロジェクトでアジャイル開発の手法を取り入れたり、研究組織である「ラボ」を立ち上げたりと様々なことに取り組んできましたが、いずれもこれまでは単発に終わることが多かったのが実情です。
大規模なシステムの開発から運用、トラブル対応まで、言わば上流から下流まですべてをカバーできる点が弊社の強みです。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
その強みをより発揮していくためにも、個々の取り組みを通して獲得したケイパビリティを組織として蓄積し全社に展開していくことがラボ設立の狙いです。
プロダクト開発に携わる中で、検討が壮大になり終わりが見えないと感じることが多いと思います。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
自分たちのビジネスがお客様にとってどのような「価値」となりえるのか? お客様のニーズがつかみきれていない点に課題感を持っていました。
お客様と直接接点を持ち要求を聞かせていただく機会が増えてきたものの、その対応にはまだまだ課題が山積しています。「ラボ」の設立には、その部分を強化しようという狙いもあります。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
課題
- プロダクト開発において検討が壮大になりがちで終わりが見えない
- 顧客にとっての「価値」(ニーズ)がつかみきれていない
- 要求(ニーズ)を直接聞ける顧客との接点を活かしたい
- 個々の取り組みを通して獲得したケイパビリティを蓄積し、全社展開したい
こうした課題を乗り越えるために、「仮説検証」のケイパビリティ獲得が必要と考えられたのはなぜでしょうか?
R&D、デザイン思考、仮説検証、アジャイル開発などキーワードは幾つかありますが、中でも仮説検証は非常に強い軸です。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
「やってみること」が重要なのは言うまでもありませんが、仮説を立てた上で実践することで学びが段違いに大きくなります。
他のケイパビリティを身につける上でも、仮説検証の考え方がポイントになると思います。
社内で期待されているのは、具体的なプロダクトやサービスを生み出し育てていくことです。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
それが出来る組織を目指すには、仮説検証を実践しながら習得していく必要があると思います。
機動力を上げるためのケイパビリティが必要ですよね。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
機動的に動ける組織になるためには、小さくやってみて、その結果から学ぶことが大切です。
仮説検証を実践することでしか得られない感覚や学びがあると思います。
チームの機動性を高めるためのベースとして、仮説検証を重要な軸と捉えられていたということですが、具体的にどのようなことに取り組まれたのでしょうか?
一言で言うと、アジャイルに取り組む事業部を支援する「アジャイル伴走」のビジネス化を目指して取り組んでいます。
その中で、「ローコード」「ノーコード」は一つのポイントです。
新しいことに挑戦しようとするとき、まずは似たような前例を下敷きにして始めることが多くなります。
細かい部分については個々の必要性を問うことなく取り入れることもあり、重厚長大になりがちです。
そこにメスを入れるという意味でも、「ローコード」「ノーコード」に「アジャイル」を掛け合わせる形で、小さく始めていく進め方に伴走し支援できないかと模索しています。具体的には、スクラムを回しながらノウハウを集めたり、他部署のアーリーアダプターを伴走支援したりといった取り組みをしています。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
ソリューションの種を探す取り組みと並行して、仮説検証とアジャイルのケイパビリティを得るための取り組みをしています。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
外に向けた情報発信もしています。同じ目的を持つ人たちに私たちが今取り組んでいることを広げていくことで、より大きな変化の可能性を感じています。
取り組みの概要
- アジャイルに取り組む事業部への伴走支援を事業化することが狙い
- ソリューション(事業化)の可能性を探りながら、仮説検証とアジャイルのケイパビリティ獲得のための取り組みをしている
- ローコード、ノーコードにアジャイルを掛け合わせる形で、「小さく始める」スタイルを模索
- スクラムを回しながらノウハウを集める
- 他の部署のアーリーアダプターを伴走支援する
- 組織外へ向けた情報発信
事業化につながる「共創」に積極的に取り組まれる中、どんなことを感じられたのでしょうか?
共創ではマインドが合うかどうかが重要なポイントで、会社が違ってもマインドが合えば非常にいい状態で新しいものが作れますし、逆にどんなにいい組み合わせに見えてもマインドが合わなければうまくいきません。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
共創には大きな可能性がありますよね。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
ラボとしてそこに取り組むことは非常に重要で価値あることだと感じています。
共創の持つ可能性を最大限引き出すために、どんな考え方が必要でしょうか?
我々のラボでも他の部署でも、単独ではコア領域で持っている業務スキルや知識に偏りがありますから、それぞれが持っているものを掛け合わせることで大きな可能性が広がります。
お互いに「なんでやってくれないんだ?」といった不満や怒りをぶつけ合うよりも、「一緒にやろうよ」と働きかける方が期待値が上がります。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
こちらに対して不満や不信感を持った相手と一緒に取り組もうとするとき、最初から重厚な計画を作りこんでしまうと反発や抵抗感といったネガティブな感情につながる危険性があると思います。
そんなときこそ、アジャイルや仮説検証のライトな概念がフィットするのではないでしょうか。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
「ちょっとやってみて様子を見ようよ」というスタンスが、ネガティブな印象を期待感へと変えるポイントになるかもしれませんよね。
「共創」(ともにつくる)には大きな価値と可能性があります。
それを引き出すのが「仮説検証」と「アジャイル開発」の両輪での取り組みです。
実際に仮説検証型アジャイル開発に取り組んでみて感じられたことや得られた成果について、次の項目で紹介します。
事例〔2〕
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ─ニッセイ情報テクノロジー株式会社
「仮説検証」と「アジャイル開発」の両輪での取り組みについて、引き続きニッセイ情報テクノロジー株式会社様の事例をご紹介します。
実際に両輪で取り組んでみて、どんなことを感じられたのでしょうか。
仮説検証とアジャイル開発の両輪は相性もいいですし、補完し合う組み合わせとして強さを感じます。
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【後編】 – Red Journey
仮説を明確にしながら、試してみて、結果からフィードバックを得るというサイクルを回していくことで、より成果に繋がりやすくなりますよね。
これまで携わってきた開発と比較してみると、仮説検証は取り組みの効果や価値、機能を考えるときのハードルを良い意味で下げてくれると思います。
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【後編】 – Red Journey
何を考えるかがはっきりするので集中できますし、行動に移しやすく、諦めも付きやすい。
気持ちを楽にしてくれるような気がします。
少しずつチームで取り組みながら繰り返し状況を見える化していく点や、予想と実状、他の領域と自分の領域といった両側面を見ながら進めていく点で、アジャイルと仮説検証には組織をより良く強くするための要素が備わっていると思います。
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【後編】 – Red Journey
元々はプロダクトを作る技法として始まったものですが、組織を良くする方法として非常に有効だと感じています。
取り組みを通して実感した仮説検証型アジャイル開発のメリット
- 仮説検証とアジャイルを連動させることで、補完し合い、より成果に繋がりやすくなる
- 取り組みの効果や価値、機能を考えるときのハードルが下がる(判断、行動がしやすい)
- 組織をより強くするための要素が備わっている
一方で、どんな難しさを感じられたのでしょうか?
一方で、合宿を思い返してみると、「悪いところ」がすぐ見える分モチベーションという点ではつらさもありました。
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【後編】 – Red Journey
To Do がどんどん出てくるので追い込まれた感じがしてしまうんです。
ネガティブからポジティブへ捉え方を変えられるといいのですが、その変換が難しいですよね。今でもその難しさは感じます。
実際にアジャイルに取り組んでいると、決して簡単なものではないと実感します。
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【後編】 – Red Journey
型通りに進めることはできても、本当の意味での自己組織化には時間がかかります。
我々のラボも一年間取り組んできてメンバーのマインドが変わってきていますし、成長を感じてもいますが、まだまだ先は長いのだろうと思います。
どこまで行けるか、一歩一歩進んでいくしかないのでしょうね。
つらさをチームで共有できるといいですよね。
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【後編】 – Red Journey
合宿を通して、チームで乗り越えることって大切だなとあらためて感じました。
取り組みを通して実感した仮説検証型アジャイル開発の難しさ
- To Doが次々に出てくるのでモチベーションの維持が難しい
- 型通りでは対応しきれない部分が大きい
- 本当の意味での自己組織化(自律性の確立)には時間がかかる
難しい、大変なことだからこそ、チームで取り組むことが大事です。
どんなことが、チームで取り組むためのポイントとなるでしょうか?
また、さらに仲間を増やし、組織に広げていくにはどうすればいいのでしょうか?
透明性を高めることがチームのモチベーションにつながるような気がします。
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【後編】 – Red Journey
周りにいるメンバーがモチベーション高くがんばっている様子を見ると、自分のモチベーションも上がりますよね。
自分もやるべきことを淡々とやって、お互いに様子が見える状況を作ることで、チーム内で「やる気」を循環させていけるのではないでしょうか。
今はまだNITの中でアジャイルに取り組んでいるのは少数派です。
仮説検証とアジャイルの両輪でより強い組織へ:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【後編】 – Red Journey
急に大きくはならないと思いますが、最終的にはアジャイルが選択肢の一つとして当たり前になるといいですね。
そのためには、我々のラボが社内で輝いていることが一番の近道ではないかと思います。
一方的に押し付けるのではなく、いろんな発信を通して引き寄せたり巻き込んだりしていける組織になれたら、自然と仲間が増えていくんじゃないでしょうか。
輝き続けるのは大変なこともあるでしょうけど、トライしていきたいです。
約一年間の取り組みを通して印象に残ったのはどんなことでしょうか?
合宿の重要性でしょうか。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
ラボ開始からしばらくは、合宿の必要性は認識しつつも、本当にできるのか?どうやってやるのか?やってどうする? といったことを考えては消極的になっていました。
実際は、時間と場所を決めてしまえばすぐできるんですよね。
合宿の前と後では、だいぶ感覚が変わりました。
中でも「なぜラボの活動をやるのか?」という点を訴求できたことが一番重要だったと感じます。
本当はスタート時に出来れば良かったのかもしれませんが、あの時期まで悩んでからやったというのも我々にとっては良かったのではないかと思っています。
私はレッドジャーニーさんとの関わりは限定的でしたが、その中でも市谷さんとの1on1は印象に残っています。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
問題点を的確に指摘してくれましたし、その上での方向性も提案してくれましたよね。
次のアクションを考えやすかったですし、漠然とした課題感や見えていないことに気づくきっかけになりました。
私は、繰り返す事の効果や重要性が印象に残りました。
「共創」の価値と可能性を信じて。組織に新たな概念をもたらす「ラボ」の挑戦:ニッセイ情報テクノロジー株式会社【前編】 – Red Journey
取り組みがなかなかうまくいかない中で、同じことを丁寧に3周くらい繰り返して、最終的にはインタビューで最初には得られなかったようなフィードバックを得られるようになりました。
おぼろげながら「検証するってこういうことなのかな」とつかめたような気がした貴重な体験でした。
取り組みを通して得られたこと
- チームの透明性を高め、お互いの取り組みを見える化することでモチベーションが高まる(やる気が循環する)
- 取り組みを広めるには、一方的に押し付けるのではなく、発信を通して惹きつけたり巻き込んだりしていくことが大事
- 合宿の重要性(自分たちの存在意義について集中して訴求することが特に重要)
- うまくいかなくても丁寧に繰り返すことの重要性
- 視点を変えるため外部の力を利用することも有効
大企業は多様な役割とバックグラウンドを持つ個人の集合体と言えます。
仮説検証型アジャイル開発において、その特徴は取り組みの難易度を上げる一方、大きな強みにもなりえます。
最初は小さなチームから、一歩目を踏み出し、ともに進んでいきましょう。
レッドジャーニーのサイトでは、他にも数多くの事例をご紹介しています。
実践の参考にぜひご覧ください。
仮説検証型アジャイル開発について
仮説検証型アジャイル開発について、詳しくはこちらの特設ページをご参照ください。
レッドジャーニーでは、仮説検証型アジャイル開発の導入支援・DX支援も承っております。
仮説検証型アジャイル開発の原典
仮説検証型アジャイル開発についてより詳しく知りたい方は、ぜひ提唱者である市谷の著書『正しいものを正しくつくる』をご覧ください。
研修や社内勉強会などへの登壇依頼も承ります。
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多くの組織にとって、組織活動にアジャイルを適用していくという挑戦はまだこれからと言えます。
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