概要

顧客価値の変革をもたらすプロダクトづくりに必要なもの

新規事業の立ち上げや、既存事業の中での新たな取り組みといった、顧客価値の変革の重要性が増すなか、大きなキーポイントとなるのが顧客価値の変革をもたらすプロダクトづくりです。では、「何をつくるべきなのか?」をどのようにして見定めれば良いのでしょうか。

新規事業で解決される課題を定義することも大事ですし、ビジネスモデルとして成り立っている必要もあります。さらには、ソリューションに固執することなく、事業の新たな切り口を探索し続けることも重要です。「顧客にとっての価値とは何か?」を捉えるためには、顧客についてのインサイトを深く知る必要もあるでしょう。

これらについて仮説を立て、検証を繰り返すことで、より確度の高いソリューションを見出していくことが、「つくるべきもの」を探究するすべと言えます。

仮説の立案、検証計画にもとづく検証の実施、得られた学びをもとに仮説のアップデート、を繰り返すスタイルは、まさにアジャイル開発の考え方です。私たちはこれを、「アジャイル型仮説検証」と名付けました。仮説検証型アジャイル開発の前段に位置する重要なステップであり、顧客価値の変革をもたらすプロダクトづくりの現場では、このようなケイパビリティが絶対に必要です。

「アジャイル型仮説検証」のスキルを実践的に習得するために

新規事業開発や新たな価値を作る行為は、探索的であるがゆえに失敗もつきものです。そのため、はじめから組織の重要課題を取り扱うことは大変難易度が高くハイリスクです。だからこそ、実践に入る前に仮説検証のスキルを習得するべきなのです。

当プログラムは、アジャイル開発を開始するために必要な前フェーズとして、「つくるべきものを見つけ、開発へつなげるまで」を学ぶプログラムです。個社ごとの文脈に即したテーマに沿って仮想の新規事業創出プロジェクトを立ち上げ、そこで探索的な活動を繰り返しながら仮説検証の考え方や実践的なスキルを習得していきます。

チームで仮説を立てて考え抜く過程では、ポイントベース(事前につくるものを決めた一点突破型の進め方)ではなくセットベース(選択肢を広げて検証結果から絞っていく進め方)での取り組み方が身につきます。また、プログラム開始時のプロセスについては、状況に応じて「アイディエーションから」「ビジネスモデル設計から」などのカスタマイズにも対応します。

ワークショップの特徴

  • 基本全5回 7週間(個別にカスタマイズ)
  • 複数チームに別れ、擬似的テーマでアジャイル型仮説検証を試行
  • 経験豊富なメンターによる個別のレクチャー、フォロー
  • 300ページ超えのテキスト
  • 受講後、実践すべきプロジェクトやテーマへの助言
  • 希望者には本番プロジェクトでの伴走を実践

ワークショップの構成例

こちらは基本的な構成の例です。ご相談内容や状況により個別にカスタマイズしてご提供します。必要に応じて、仮説を立てる前段にアイディエーションやビジネス設計のワークショップを取り入れることも可能です。

仮説検証型アジャイル開発の図

第1回(1週目)「仮説検証型アジャイル開発の全体像」

  • アジャイルに関する共通言語(基本的な知識)を得る
  • アジャイル型仮説検証が仮説検証型アジャイル開発にどう接続するかを学ぶ

第2回(2週目)「仮説立案」

  • 目的をもって、何を作るべきかを決めるすべを学ぶ
  • 仮説を立てる(仮説キャンバス)
  • 仮説をもとにユーザー行動フローを作る
  • ユーザー行動フローを描いて仮説を深ぼる

第3回(3週目)「インタビューの準備」

  • 検証計画の作成
  • インタビュースクリプトの作成
  • インタビューの模擬練習をすることで実践力を身につける

第3回〜4回(4〜5週の間 )「インタビュー実施」※メンターによる伴走支援で実施

  • 課題仮説検証のためのインタビュー
  • 機能仮説検証のためのインタビュー

第4回(6週目)「検証結果の評価と仮説のアップデート」

  • インタビュー結果の分析
  • 仮説キャンバスとユーザー行動フローのアップデート

第5回(7週目)「作るべきものの特定」

  • MVPの特定とプロダクトバックログ作り
  • インセプションデッキを用いた開発チームとのコミュニケーション
研修スライド抜粋
研修スライド抜粋

対象者

  • 事業会社(ユーザー企業)の新規事業立ち上げ部署の方
  • 正しくつくるための「正しいもの」を見つけたい方
  • DXやアジャイル開発を社内で推進したい方
  • アジャイル開発のPOとして必要なことを学びたい方
  • デジタル化に向けアジャイル型内製化チームを立ち上げなくてはならない担当の方

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